【例文あり】製造業の転職に効果的な自己PR|面接での伝え方のポイントも解説
就職活動や転職活動で、最も難しいのが面接。
どんな企業のどんな仕事であっても、面接を通過せずに内定が確定することはほぼありません。また、採用を決定する面接官もどういったタイプの人が行うかはわかりません。
しかし、面接の対策さえ上手く行っていれば適正テストや書類審査などで少々悪い結果だったとしてもカバーできるでしょう。逆に面接対策を怠っていると、どんなにテストや審査で良い結果が出ても悪い結果をもたらす恐れがあるということです。
そこで今回の記事では、製造業の転職に効果的な自己PRや面接での伝え方などを解説していきます。
製造業の転職に効果的な自己PRとは?
製造業の転職における効果的な自己PRを書くポイントです。
- 仕事の正確さ
- 人間性
- 責任感の強さ
そもそも自己PRとは、今までの実績や自身の強み、会社に対してどういった貢献ができるかといった内容をアピールするものです。
自己紹介や志望動機と同じように考えられがちですが、自己紹介は「自分の概要を簡潔に述べたもの」であり、志望動機は「企業を選択した理由」のことなので、意味は異なります。
製造現場には多くの従業員が働いていて、従業員同士が連携を取り合うことで製品を作り上げています。そのため、製造業では人間性やチームワークを意識して働くことが求められる傾向にあるのです。
もともと製造業での経験がある場合は、具体的な年数や経験内容を加えてアピールすると効果的です。未経験なら、前職で培った経験と関連付けてアピールすると良いでしょう。
それでは、3つのポイントを詳しく説明していきます。
ポイント①:仕事の正確さ
製造の仕事は、一定の品質が求められるからです。
製造現場では、設計、検査、点検、調整、設定など、正確を要求される仕事は多いです。ダラダラ作業をすると生産効率は落ちますし、些細なミスが大きな損害につながる可能性もあります。
以上の理由から、製造業への転職時は仕事の正確さをアピールしましょう。
未経験ならアルバイトで培った能力をPR
仕事の正確さをアピールするには、アルバイト以外で証明するのは難しいからです。
たとえば、「飲食店で〇〇を作っていました。材料の配分を少しでも間違えると失敗してしまいますが、持ち前の根気で大きなミスもなく作ることができました。」
製造業が未経験なら、アルバイトで培った能力をPRしましょう。
ポイント②:人間性
製造業は、チームワークも要求されるからです。
業種や製造する製品で異なりますが、開発、企画、設計、製造、生産技術、品質管理、営業といった多くの仕事が存在していて、それぞれが連携を取って製品を完成させます。
スムーズな連携を実現するには個々の人間性が求められ、結果的にチームワークへとつながるのです。
したがって、製造業へ転職するなら自身の人間性をアピールすると良いでしょう。
タイプによってアピールの仕方は異なる
ひと括りに人間性といっても、個人で性格は異なるからです。
コミュニケーション能力が高いなら現場で要求される報・連・相といった連携が取りやすいですし、コツコツ真面目に取り組めるタイプなら必要な知識や技術の習得に向いています。
自分自身を客観的に分析するのは難しいのであれば、家族や友人に自分がどういったタイプなのか聞いておくと良いでしょう。
ポイント③:責任感の強さ
製造に限らず、どの仕事でも責任感は求められます。
特に製造の仕事は責任感がないと多くの人に迷惑をかけてしまう業種でもあるので、責任感の強い人を求める企業は多いです。
つまり、責任感があるだけでも立派なPRになります。
エピソードを交えて語るとイメージされやすい
なぜ責任感が芽生えたかというエピソードがあると効果的です。
以下は例文です。
「以前は販売の仕事をしていて、お客様のご要望に応えるためにできることは全て行うようにしていました。希望の商品がないときは、たとえ部分的でもご要望に合った商品を探しましたし、場合によっては代替案をお持ちしました。結果的にお客様には喜ばれて、お得意様になっていただくことができました。」
履歴書の欄であれば、上記のように記載しましょう。
ダメな自己PRとは?
一方で、ダメな自己PRのポイントもご紹介します。
- 不快な印象を与える
- 伝える必要のない欠点に触れる
- 仕事とは関係のない点をアピールする
下記で、その理由を解説します。
ポイント①:不快な印象を与える
面接官に不快な印象を与えるような内容は避けましょう。
自己PRをしたつもりでも、書き方によっては相手にとってはマイナスになってしまう可能性があるからです。
具体的には「人見知りなので、販売の仕事は苦手でした。しかし、一人でコツコツ仕事をするのは好きなので、製造業なら活かすことができます。」といったような内容です。
上記は、消去法で仕方なく製造業を選んだような印象を与えかねません。この場合は、「コツコツ仕事をすることが得意」という点を伝えるだけで充分です。
ポイント②:伝える必要のない欠点に触れる
嘘をつく必要もないですが、不要な内容を伝える意味もないからです。
履歴書の場合は記入できるスペースは広くありませんし、面接は時間が限られています。そんな中で、あえて自分にとって不利になってしまう内容を正直に伝える必要はありません。
結果的に、自分の印象を悪いものに変えてしまう恐れがあります。
ポイント③:仕事とは関係のない点をアピールする
自己PRをするなら、仕事と結びつけた方が評価されやすいからです。
逆に仕事とは関係のない点をアピールしても、「うちの会社で活躍してもらえそうにない」と判断されてしまう可能性があります。
製造の仕事とはあまり関係のない点は逆効果なので、できるだけ製造の仕事に活かせそうな点をアピールしましょう。
具体例を紹介(解説付き)
自己PRの例文とNG例文を、それぞれ解説します。
- 自己PRの例文
- NG例文
下記から、順番に見ていきましょう。
解説①:自己PRの例文
私は以前の職場で、検査装置システムの営業を行っていました。
当時は、大手メーカーを含めて20社の顧客を抱えていました。実績は上半期目標の110%を達成して、営業担当者40名の中で1位の売り上げに貢献できた実績があります。達成できた要因としては、顧客の意見を細かくヒアリングしたことが大きいと考えています。
たとえば、私が調査したところでは製造業の分野ではIT化に出遅れている企業が多いとの情報があったので、実際に現場へ足を運んで話を聞きに行きました。何度もヒアリングを重ねてクライアントの要望をまとめ、装置の導入がどれほどの経費削減や生産性向上につながるのか計算した結果、顧客獲得につながりました。
今後はこうした分析能力や製造業の情報網を活かして、御社の製品開発に貢献したいと考えています。
仕事の正確さや根気強さのほか、分析能力などもアピールできています。
また、顧客の数や売り上げに対する110%という目標の達成、営業成績1位といった具体的な数字を使った実績を出すことで信ぴょう性も高くなります。
しかも、成果を上げた要因やアプローチまで簡潔に述べているうえ、「御社で貢献したい」ともあるので、メッセージも明確です。
以上のように、「これならうちの会社でも活躍してくれそうだな」と面接官に思ってもらえるような要素が多く含まれていることがポイントです。
解説②:NG例文
学生時代はバスケットボール部に所属していました。私はキャプテンをしていて、地区大会では優勝に導きました。そのため、努力して結果を出すことがどういうことか理解しています。
自己PRとしては少し弱い印象がありますし、製造業に対するアピールにはつながっていません。学生時代に輝いたエピソードを使うのもいいですが、単なる自慢で終わっている印象です。回答によっては的外れになってしまい、コミュニケーション能力が不足していると思われかねません。
同じエピソードを使うのであれば、「キャプテンをしていた経験からリーダーシップを取ることが得意です」「努力することが苦にならないので、勉強や経験を積んで〇〇の資格を取りたいです」といった方向でアピールしましょう。
面接の場では何を意識すれば良い?
製造業の面接で意識するポイントです。
- 相手が質問をする意図を汲み取る
- 製造分野以外の専門的な用語はあまり使わない
1つめのポイントは、「相手の質問の意図を汲み取る」ことです。
たとえば、「残業はできますか?」と聞かれたときに「残業をしてください」という意味で捉えないように注意が必要です。たとえ労働時間にきっちりとした会社であっても、突発的なトラブルが発生するとやむを得ず残業しなければならない場面もあります。
そういった状況で残業が可能なのかを試している質問でもあるので、特に理由がない限りは「大丈夫です。」と答えておく方がいいでしょう。
2つめのポイントは、「製造分野以外の専門用語はなるべく避ける」です。
製造業の面接官ですから、違う分野の知識は持っていないものとして接するようにしましょう。わからない話を延々とされても相手は不快でしかないですし、場合によっては傲慢な印象を与えかねません。どうしても使用するときは、話をかみ砕いてわかりやすく説明するように心がけることが大切です。
まとめ
今回の記事では、製造業の転職に効果的な自己PRや面接での伝え方などを解説しました。
以下は、お伝えした内容をまとめたものです。
- 自己PRは「今までの実績や自身の強み」のこと
- 志望動機や自己紹介とは異なる
- 「仕事の正確さ」「人間性」「責任感の強さ」などをアピール
- 不快な印象、欠点、仕事とは関係のない内容は避ける
- 実績は数字を使うと信ぴょう性が上がる
- 質問されたことに対して合った内容の回答をすること
製造業への自己PRを作成するには、基本的な業界の知識や企業の情報を知っておく必要があります。企業の公式サイトなど、公開されている内容であれば事前に調べておくようにしましょう。
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