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製造業からコンサルへの転職に必要な3つのスキル

製造業からコンサル
sumino

コンサルティング業界はビジネスが好調であり、人気の高さはとどまることを知りません。

現在の年収や業務内容に不満がある場合、コンサルタントへの転職を希望されることでしょう。しかし、こうした不安が頭によぎって転職に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

「競争率の高い職業だけに、未経験からの転職は難しいのではないか」

「転職に失敗すると、再転職を繰り返すことになるかもしれない」

そんな不安を解消するためにも、今回はコンサルタントへ転職する人の数や転職難易度、転職に必要な準備やスキル、未経験で転職した方の体験談などをご紹介します。

コンサルタントへ転職する人はどれだけいるのか?

コンサルティング業界へ転職する人の数は、大手だけで年間推定3,500人以上です。

大手コンサルタント会社の採用者数は、新卒・中途採用を合わせて年間5,000人以上であり、異業種からの中途採用は70%を超えています。

リクルートエージェントのデータを基に筆者が作成

もともとコンサルタント会社は業界内の経験者を即戦力として採用するケースが多かったのですが、5~6年前からは異業種からの中途採用比率が高まっているのが現状です。

同じく転職者側の動向も急増していて、6年ほどで4倍にまで膨れ上がっています。調査会社IDC Japanの予測では、2024年には国内市場規模は1兆円に達する見込みです。

引用:東洋経済ONLINE

デジタル変革の案件が増加していることが、市場規模拡大の大きな要因でもあります。

未経験からコンサルタントへ転職する際の難易度は高い?

未経験からコンサルタントへの転職は、難易度が高いといえます。

先述したとおり、好景気もあってコンサルティング業界の求人枠自体は増えています。

しかし、それに伴って転職者数も大きく増加しているうえ、企業側も成長しているからといって人材のクオリティを下げてまで雇用を増やすことはありません。よって、経験を問わずコンサルタントへの転職そのもののハードルは高いのです。

ちなみに、外資系のコンサルタント会社では、業界未経験の採用はペーパーまたはオンラインでの適正試験をはじめ3回以上の面接を繰り返すことが一般的です。

難易度の高さは以前と比べてもほとんど変わっていないので、転職活動に挑む際は相応の覚悟を持つ必要があります。ただし、現場を知っていることを高く評価する企業も多いので、まずは職務経験が活かせるような業種から始めてみるのも良いでしょう。

コンサルタントを目指す上で必要なスキルと準備について解説

ここでは、コンサルタントを目指すうえで必要なスキルや準備について解説します。

  1. コンサルタントへの転職に必要なスキル
  2. コンサルタントへの転職に必要な準備

それぞれ、詳しくみていきましょう。

コンサルタントの転職に必要な3つのスキル

以下は、コンサルタントの転職に求められるスキルです。

  1. コミュニケーション能力の高さ
  2. 論理的な思考ができるか
  3. 専門的な知識や技術の習得

実はコンサルタントを名乗るために必要な資格というのは存在しないのですが、上記のようなソフトスキルを求められます。

スキルの詳細について、具体的に説明していきます。

必要なスキル①:コミュニケーション能力の高さ

結論をいうと、「クライアントの意図を会話から読み取れる能力」です。

一括りにコミュニケーション能力といっても多種多様であり、多くの場合は「初対面であっても臆せずに会話ができる」「社内で友人や上司と上手く付き合える」「緊張せずにクライアントと打ち合わせができる」のようなものをイメージしがちです。

確かにこれらも立派なコミュニケーション能力なのですが、コンサルティングではクライアントが持つビジネス上での悩みや問題点を把握する能力が求められます。しかも、クライアント自体が問題点を自覚できていなかったり上手く表現できなかったりすることもあるので、会話から読み取る必要があるのです。

与えられたポジションによっては、仕事の内容を効率よくメンバーに伝える必要があり、引っ張っていくことも要求されます。

ゴールの設定や課題の抽出、解決に向けて建設的な議論を交わせることがコンサルタントとしての評価を左右します。

必要なスキル②:論理的な思考ができるか

論理的思考力のことで、ロジカルシンキングとも呼ばれます。

代表的な思考は、以下のとおりです。

  • MECE(漏れなくダブりなく)
  • クリティカルシンキング(批判的思考)
  • 仮説思考
  • ロジックツリー

たとえば、「漏れなくダブりなく」と訳されるMECE(ミーシー)という思考法では、漏れている要素や重複する要素がないことを指します。

あるグループを10代、20代、30代というように年齢で分類する場合は、すべての人をどこかに分類することができます。年齢は「19歳でも20歳である」といった重複や、「何歳でもない」といった漏れのどちらも存在しないからです。

しかし、職業で分けようとすると「兼業者」や「学生・無職」が存在するので、不完全な分類となることからMECEとはいえません。

MECEで重要なのは必要な軸で考える点であり、外資系高級車メーカーの顧客を分析する場合は年齢というよりも、可処分所得や金融資産に基づいて分類した方が正確で効率的に分析できるはずです。

このように、MECEひとつ取っても奥は深いことがわかります。

クライアントの課題の明確化や解決への立案には上記の思考法が用いられることも多いので、ビジネス書などで基礎を身に着けておきましょう。

必要なスキル③:専門的な知識や技術の習得

簡単にいえば、「必要な知識を早く的確に習得する力」です。

コンサルティングといっても、IT、戦略、ファイナンスから、医療、販売、製造にいたるまでさまざまですが、業界の知識や技術は求められます。

ITコンサルタントなら開発プロセスや設計手法といった下流工程、医療コンサルタントなら医療知識や専門用語を身に着けておく必要があるでしょう。ある特定の分野にだけ精通する人がコンサルタントに転職しても、常に自分の得意な分野だけで仕事ができることはないからです。

知見のない仕事が与えられたときにプロジェクトが開始する前に情報を集めて、専門家と議論できるような知識をインプットしなければなりません。

つまり、情報収集能力や学習能力で進化を続けることも要求されるのです。

コンサルタントの転職に必要な準備

コンサルタントの転職に必要な準備です。

  1. 必要な書類を揃えておく
  2. 面接の対策を練っておく

それぞれ、詳しく説明していきます。

転職の準備①:必要な書類を揃えておく

コンサルタントへの転職に必要な書類です。

  • 履歴書
  • 職歴書
  • 志望動機書

特に志望動機書の書き方には、注意が必要です。

一部の企業では、志望動機書に書かれた内容を深堀してロジックエラーがないかチェックしている場合もあるからです。コンサルタントへの転職向けの志望動機書はネットでも紹介されているので、参考にするのも良いでしょう。

転職の準備②:面接の対策を練っておく

筆記試験や面接対策には、なるべく時間をかけておきましょう。

多くのコンサルタント会社では、一般的な面接に加えてケース面接も実施されるからです。面接の対策方法はネットや書店でも手に入るので、必ず目を通しておいてください。

業界や企業に関する情報の収集も不可欠です。

練習方法としては、面接の想定質問をまとめたものを作成して、何を質問されても答えられるようにします。友人や家族に面接官になってもらって面接のシミュレーションするなど、実践に近い環境で練習すると想定外の対応にも強くなります。

製造業で培った経験はどのように活かせるか?

製造業の中でも、どういった業務に従事していたかによって変わります。

以下は、一例です。

  • SCMの経験:SCMコンサルタント及び製造業向けコンサルタント
  • 人事部での業務経験:人事コンサルタント
  • 法人営業の経験:金融業向けコンサルタント

また、海外での勤務経験があるのであれば英語力を活かすことができます。半数以上のコンサルタントが必須スキルとして口を揃えるのが英語力であり、「どれだけ業界知識があっても伝えるツールが貧弱では意味がない」という声もあります。

「ソリューション」の観点からは、SEのニーズは高い傾向にあります。「課題の解決」「プロジェクト型の業務」「クライアントとの折衝」など、コンサルティング業界と働き方が似ている部分も多いからです。

未経験からコンサルタントで成功した入口穂高氏の事例を紹介

入口氏はソニーへソフトウェア開発SEとして入社したあと、海外マーケティング部門や映像関連機器マーケティング部門などに従事するなど、7年半でADLコンサルタントへと転職しました。

※ADL(日常生活動作):食事、更衣、排泄、整容、入浴、移動などの生活に不可欠な基本的行動のこと

海外への赴任中であったため、転職活動時は1日に集中して面接を行ったようです。そのときは、逆に「入社すべきか判断する場所」として自分の意見や思想を伝えて確かめていたといいます。

中途入社による頭の使い方の違いやアウトプットを出す速度への戸惑いなど、終わりのない挑戦を経験しながらもアーサー・D・リトル(ジャパン)のマネージャーに従事していて、今では面接をする側に立場が変わっています。

コンサルティングの面白いところは「少人数でプロジェクトを進めること」であり、責任や役割が明確である点だと述べています。プレッシャーもある一方で自分の付加価値が可視化されることから、もっと価値を高めたいというモチベーションが生まれるようです。

製造業から未経験でコンサルタントを目指すのであれば転職エージェントを活用しよう

製造業から未経験でコンサルタントを目指すなら、転職エージェントの活用をおすすめします。

転職エージェントは、転職希望者のスキルや希望から採用したい企業とマッチングさせるサービスのことです。

そもそも転職エージェントにはネットでは得られない企業の情報が集まるので、非公開の求人情報も多く保有しています。ほかの求人よりも競争率が低いので、採用率は高くなるのです。

特化型の転職エージェントの場合、業界を熟知したプロフェッショナルが在籍しているので、自身のスキルはどの企業で活かせるのかというアドバイスを受けることもできます。

未経験からの転職は不安なことも多いですが、その不安を少しでも取り除く意味でも転職エージェントの活用は有効です。

おすすめの転職エージェント

コンサルティング業界に特化した転職エージェントは100以上も存在しますが、中でもおすすめなのは以下の5社です。

  • ビズリーチ
  • アクシスコンサルティング
  • パソナキャリア
  • キャリアカーバー
  • ランスタッド

おすすめの理由は、優秀なキャリアコンサルタントが在籍しているからです。

背景としてコンサルティング業界への転職は仲介料が高額なので、どの転職エージェントも積極的な投資を行っています。社内には専用の部署が存在するほどで、業界出身者や中規模エージェントから優秀なコンサルタントを大手が引き抜いているのです。

したがって、大手総合転職エージェントをおすすめします。ただし、大手では目的や希望に合わないのであれば、特化型エージェントに登録するのも良いでしょう。

まとめ

今回の記事では、コンサルタントへ転職する人の数や転職難易度、転職に必要な準備やスキル、未経験で転職した方の体験談などをご紹介しました。

  • コンサルタントへの転職は年間推定3,500人以上
  • 2024年の国内市場規模は1兆円に達する見込み
  • 未経験からコンサルタントへの転職は難易度が高い
  • コンサルタントにはコミュニケーション能力や論理的思考が求められる
  • 転職活動には面接の対策や情報の収集が不可欠
  • 海外赴任者は英語力が大きな武器になる
  • コンサルタントへの転職にはエージェントの活用がおすすめ
  • 大手エージェントは実績のある人材が豊富に在籍している

コンサルタントへの転職はエージェントがおすすめですが、目的や業務内容によって大手や特化型を使い分けると良いでしょう。

転職の目的に合ったエージェントを選び、後悔のない転職活動にすることが大切です。

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WRITER PROFILE
sumi
sumi
ブロガー / SEOコンサル
製造業の技術屋で5年間働いたのち、
全くの未経験からSEOコンサル会社へ転職。

窮屈な環境から思い切って転職をし、
望んだ環境を手に入れることが出来ました。

現在は製造業ではたらく人を応援するメディア
「午後11時の憂鬱」を運営しています。

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