製造業で働く技術者はどこへでも転職可能です。その理由とは?オススメ職種も紹介。
製造業からの転職を考えたときに『製造業からは製造業にしか転職出来ないんじゃないか?』と思っていませんか?
確かに製造業出身の場合、製造業への転職が一番スムーズにいきます。
しかし、未経験の業種、職種にもチャレンジしてみたい!という気持ちが少しでもあるなら他の職種、業種への転職も検討する余地はあります。
今回は製造業の中でも設計エンジニアからの転職を考えたときにどうすればいいのか?他にどのような職種がおすすめなのか?転職に必要なスキルや考え方について解説します。
転職先を探す前にまず考えた方が良いこと
製造業に限らず転職したい!と思ったときにまず念頭に置いておいた方がいいのは『転職は同業種、同職種が一番やりやすい』ということです。この場合、自分のこれまでの経験値をそのまま転職活動の強みとして活かすことができます。
それなら今働いている職種、業種じゃないと転職活動をしても無駄なの?と言えばそういうわけではありません。
転職したいと思ったらなぜ転職したいのか?をはっきりさせてから企業選びをしましょう。
業種を変えたいのか?職種を変えたいのか?今の会社から離れたいだけなのか?なぜ転職したいのかで職種、業種が決まってきます。会社を変えたいだけであればこれまでの経験をフルに活かすことができる同業種×同職種がおすすめです。
同業種×同職種であれば現職をそのままアピールポイントにできるので転職活動がしやすくなります。
しかし、今の仕事、業種が向いていないから転職をしたい!と思う方もいるのではないでしょうか?
同業種×同職種以外の転職はハードルが高いと思われがちですが、業種と職種のどちらかを変えるだけの転職であればハードルは下がります。
例えば金融業の営業職から製造業の営業職、製造業の調達から製造業の生産管理といったイメージです。
同業種×同職種であればこれまで自分が培ったノウハウを余すことなくアピールすることができますが片方の軸を残した場合はどうでしょうか?
異業種×同職種であれば設計エンジニアで使用するCAD等、前の会社の実務で培ったノウハウを転職先でも活かすことが出来ます。
設計エンジニアの技術的な知識は専門性が高く、知識ゼロからの転職者を受け入れることは多くありません。同職種への転職は実務を覚え直す手間が少なく済むので転職先からも即戦力として採用される可能性もあがります。
同業種×異職種の場合、業務そのものは覚え直す項目が多いですが、製造業としての考え方や経験を活かすことができます。
製造業ではPDCAサイクルやQC、後工程はお客様といった考え方で仕事を進めていくことが多いです。
そういった製造業ならではの考え方、仕事の進め方を実践することが出来るのでアピールポイントになります。
また、製造業の設計エンジニアは設計というモノづくりの中でも上流として働きながら、実際の製品が完成するまでの流れを理解しているという点も強みです。
設計エンジニアとして働いていたという経験はモノづくりの流れを設計段階から完成まで一連の流れで理解している為、製造業の他部署の人よりもモノづくりの知識や経験が豊富です。同業種への転職でのアピールポイントにすることが出来ます。
製造業経験者(主に設計エンジニア)におすすめの職種
製造業で設計エンジニアを経験していた方におすすめの異業種は①品質管理②調達③生産技術です。
品質管理
品質管理では設計エンジニアで培った図面を読み取るノウハウや設計図面に沿った製品であるか判断する能力を活かすことが出来ます。
設計エンジニアでは図面を書く作業がメインですが書くことが出来るということは読むことが出来るということです。図面を読むことが出来れば、あとは製品と図面がマッチしているのか突き合わせることで製品の良し悪しを判断することが出来ます。
品質管理部門では製品と図面の規格のアンマッチを判断する仕事がメインになってくるので設計エンジニアでの作図経験が役に立つシーンも多く転職先の職種としておすすめです。
調達
調達をおすすめする理由は製品が規格内かどうか判断できるためです。
調達部門も品質管理同様図面から製品の仕入れ可否を判断するという業務があります。
また調達部門から仕入先へ訪問し製品の作り方を監査したり新製品の仕入れ可否を判断したりすることもあります。
調達部門というと事務系のイメージがあるかもしれませんが、製品図面の知識やモノの作り方に関する知識といった製品全般の知識が必要になってきます。そのため設計エンジニアで培った図面を読み書きするノウハウを活かすことができるのです。
生産技術
生産技術では主に生産現場での生産ラインの設計や導入、管理を担当します。
設計エンジニアの業務は事務所よりの業務が多いですが、生産技術になると現場に寄り添った業務を担当することになります。生産技術は製造現場の要ともいえるポジションで生産ラインの生産性向上のために設備の問題点の洗い出しから改善を担います。設計エンジニアとして培った設備構造に関する知識は設備改善に役立てることができます。
より現場に近い職種へ転職を希望している場合は生産技術職への応募がおすすめです。
このように設計エンジニアとして培ったCADの作図スキルやCAE解析のスキルを活かせる異職種もあります。
設計エンジニアは設計段階での課題解決のスキルを持っています。また、設計段階から製品や設備を作り上げていく業務は関係部署も多岐にわたるのでコミュニケーション能力といった+αの能力も必要な職種と言えます。
このような設計エンジニアとして培ってきたスキルをアピールできる職種を検討してみてはいかがでしょうか。
苦労はするが営業職への転職も可能
設計エンジニアから営業職への転職は難しい部分もありますが、不可能というわけではありません。
異業種×異職種であれば設計エンジニアとしての経験を活かすことは難しいため、コミュニケーション能力や営業職に向いている人柄かどうかをアピールするしか方法はなくなってきてしまいます。
しかし、同業種×異職種つまり製造業×営業職であれば転職ハードルはぐっと下がります。
製造業の営業では客先への製品設計の説明、製品仕様の説明が必要になってきます。その際に必要なのが図面の知識や製品に使われている部品、材料に関する知識です。
設計エンジニアとしての経験があれば技術的な側面から製品の説明ができるので技術営業としてのアピールポイントになります。
設計エンジニアから営業職への転職は営業職の中でも技術的な知識が活かせる製造業の営業がおすすめです。
ちなみに筆者の場合は、異業種×異職種へ転職を果たしています。その時の経験を以下へまとめているので興味がある方は覗いてみてください。
そんな筆者が経験を通して異業種×異職種へ転職する際に、もっともおすすめでもっとも気をつけるべき点を次の項目で説明します。
未経験の転職は20代までがおすすめ
転職は年齢が上がれば上がるほど不利になっていきます。20代前半のうちであれば年齢を理由に選考に落ちてしまうことはほとんどありません。また、異業種×異職種への転職を希望している場合は20代までの転職がおすすめです。なぜなら転職をすると転職先での知識・経験がもちろんゼロの状態からスタートをすることになります。
その場合、20代であれば若さと体力である程度キャッチアップもできますが、年齢が重なるにつれてそれも難しくなってきますし、なんといってもできない状態からスタートすることの精神的辛さは正直あります。
ここを耐え凌ぐ根気が求められるのも異業種×異職種の転職の特徴とも言えます。
さて20代前半の転職活動における注意点としては、前職で経験している仕事のノウハウよりもコミュニケーション能力、基礎学力、仕事に対する考え方を重要視されるため、ここはきちんと自分の言葉で語れるように準備をしましょう。第二新卒扱いで転職活動を進めることが出来るので業種、職種における経験値にこだわりすぎずに転職活動へチャレンジすることができます。
20代後半になると前職では5年程度の経験を積んでいるというパターンがほとんどなので、自分の持っているスキルや強みを活かしながらの転職活動を進めていくことになります。20代前半に比べると前職での実績や経験を問われるシーンが増えてくるので、これまで経験した設計エンジニアのノウハウをどのように転職先に活かせるのかアピールポイントを明確にして転職活動に臨むのがおすすめです。
参考:「製造業(設計エンジニア)から転職する際の自己PRについて具体例を用いて解説」
こちらで転職活動における自己PRの考え方を説明しているため参考にしてください。
転職を考えたときに身に着けておきたいスキル
転職しよう!と思ったときに身に着けておきたいスキルがあります。他人事を自分事として捉えるスキルです。
他部署の仕事の仕方を理解しようとする姿勢で仕事に取り組んでおくと転職の際のアピールポイントになります。
設計エンジニアとして勤務していく中で生産管理や調達、製造部門と一緒に仕事をすることがあると思います。
仕事を進めていく中でつい自分の設計エンジニアとしての業務を遂行することだけに注力してしまうこともあるかと思いますが、他部署の働き方にも目を向けてみましょう。
一緒にプロジェクトを進めていく中で生産管理が何を重要視して仕事を進めているのか、製造部門は?調達部門は?技術部門は?という視点で見てみると他部署の考え方やスキルにも興味が出てきます。
自分の持っている知識を提供したり、少し他の部署の仕事の手伝いをしたりすることで知見を広げることができ、経験値を上げることができます。更にコミュニケーション能力の向上にも繋がり転職活動の際のアピールポイントにすることもできます。
他部署の業務に対しても自分事として考えるようになると転職活動で職種を決める際の視野も広がってきますし、志望動機を考えるきっかけになることもあります。
他の部署の仕事の進め方に目を向けることでこの部署の業務なら自分の設計エンジニアとしてのノウハウを活かせるんじゃないか?と気づきを得ることができます。
もちろん、他人事を自分事と捉えて仕事に取り組める姿勢は転職活動の際のアピールポイントにも直結します。
また、可能であれば生産現場にも直接足を運ぶことをおすすめします。
設計エンジニアは作図業務が多いため現場へ行く機会はほとんどないという方もいるかと思います。
しかし、どの業種であっても製造業同様に現場が第一であることには変わりありません。
製造現場を実際見ることで今後の仕事や転職活動のヒントになることもあるでしょう。何よりも図面を書いているだけではなく製造現場と寄り添って仕事をする姿勢がアピールポイントに繋がります。
転職活動というと志望動機を考えたり、希望にあった会社を探すことに注力したりしてしまいがちですが、今自分が働いている職場での立ち振る舞いや仕事の捉え方を見直すことで転職活動の糧になることが沢山あります。
転職におすすめの転職エージェント
メイテックネクスト
メイテックネクストはエンジニア特化型の転職エージェントです。
エンジニアの求人を常時10,000件以上掲載されているので設計エンジニアの経験を活かした転職をしたい人に向いています。製造業に詳しいキャリアコンサルタントが担当してくれるので製造業のまま異職種に転職したい人、設計エンジニアとして別の会社に転職したい人はまず登録しておきたい転職エージェントです。
エンエージェント
エンジャパンが運営する転職エージェントがエンエージェントです。
専属のキャリアパートナーと面談をしながら転職活動を二人三脚で進めていくスタイルです。求人の紹介はもちろん、履歴書の添削や模擬面接にも対応してくれます。
求人が関東圏に多いので関東圏で転職活動を予定している方におすすめです。
>>転職エージェントなら 【エン エージェント】 エンジャパン
JACリクルートメント
JACリクルートメントの特徴は30代~50代のミドル層に特化した転職エージェントということ。
30代以上に特化しているので20代で転職活動をしたい方にはJACリクルートメントはおすすめできません。
しかし30代~50代の中でも技術職など特定のスキルを持った人材の転職サポートには定評があります。設計エンジニアは特定のスキルが必要な技術職です。現状からの収入アップやキャリアアップを目指す方におすすめの転職エージェントです。
>>ハイクラスの転職エージェント JAC Recruitment(ジェイエイシーリクルートメント)
リクルートエージェント
リクルートエージェントは転職支援実績数1位、多くの方が利用している転職エージェントです。
求人数も業界トップクラスなので転職地域の縛りもありません。転職しようと思ったらまずは登録してみるのがおすすめです。
キャリアアドバイザーによる履歴書の添削や面接対策も充実しているので転職活動が初めてという方や異業種、異職種への転職を希望している場合は登録してみると良いでしょう。
最後に
転職活動の際は複数の転職エージェントに登録するのがおすすめです。各社持っている求人が異なっていたり、得意な業界、年齢層があったりするので複数の転職エージェントから自分にあった求人を探すようにしましょう。
特に設計エンジニアからの転職は技術系に特化したエージェントと幅広い求人を取り扱っているエージェントを併用すると転職活動を効率的に進めることができます。
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