インターネットやIT技術を駆使したサービスが広まってきている中で日本国内でもITエンジニアの需要が増えています。「ITエンジニアは異業種からの転職は難しい」そんなイメージはありませんか？一見すると畑違いの業種ですがポイントを抑えれば製造業からITエンジニアへの転職も可能です。今回は製造業からITエンジニアへ未経験での転職のポイントや製造業での経験が活かせる部分について解説します。

ITエンジニアへの転職需要は高まっている！その理由とは？

社会のIT化に伴いITエンジニアの需要は年々高まっています。一方で少子高齢化が進む日本では労働人口が減少し、経済産業省の発表によれば2030年には最大で約79万人のIT人材が不足するとされています。

特にAIやIoT、ビッグデータといった先端IT人材の不足が顕著になってきています。

労働人口の減少に伴い業務の効率化が求められているため生産を監視するIoT技術やAI技術の需要が高まっています。製造業で働いていて実感している方も多いのではないでしょうか？

様々な業界でこれまで人がやっていた業務をIT技術によって自動化することで人員削減につなげ、削減した人員で更に生産性を向上させていくというのが今後の大きな流れになっていきます。

また、ネットワーク上や監視カメラなどから膨大な情報を集めて分析してマーケティング等に活用するビッグデータを取り扱うITエンジニアの需要も高まっています。

ビッグデータを分析することでマーケティングはもちろん、設備の仕様や効率的な配車システムの構築など様々な業界で生産性の向上に寄与します。そのためITエンジニアの中でも先端IT人材の需要が年々高まってきています。

ITエンジニアというとシステム開発や運用しているシステムの保守、更新というイメージがありますが、今後はITエンジニアの中でも特に先端IT人材の需要が高まっていくことは念頭に置いて転職活動を進めると良いでしょう。

未経験からITエンジニアへ転職する際の難易度は高い？

未経験からITエンジニアに転職する難易度は高いです。ITエンジニアだけではなく他の職種であっても未経験者よりも経験者を採用する傾向にあります。

しかし、IT業界が他の業界と違う点は前述の通りIT業界では今後人材不足が加速していくことが予想されているという点です。

未経験の人材を雇用して自社教育でITエンジニアとして育てていくという企業もあり、未経験採用を実施している会社を選べば転職出来る可能性もあがります。

未経験からITエンジニアを目指す場合は採用側も今後の伸びしろを見て採用することになるため20代での転職がおすすめです。30代以上の転職になると狭き門になってしまうためIT業界への転職を目指すなら早めに行動しましょう。

ＩＴエンジニアは常に勉強が必要な職種です。入社してからがスタートになるので入社してからも勉強して向上し続けていきたいという気持ちを持っていることが重要です。

転職活動の難易度だけではなく、入社したあとの意識の持ち方についても意識してしっかりと向上心をアピールしていきましょう。

ITエンジニアを目指す上で必要なスキルと準備について解説

未経験でも転職できると言っても全く知識のない状態では採用されることはありません。転職活動をする前の事前準備としてITエンジニアとしての基礎知識は身につけておきましょう。

まずは独学でTHMLやCSSといったプログラミングの基礎を勉強してからプログラミングスクールでスキルアップしていくのがおすすめです。

全て独学でプログラミングを学習するのは時間がかかるため少しでも若い人材を求めているIT業界を目指すのであればおすすめしません。プログラミングスクールで学習することで最短でITエンジニアとしての知識を習得することができます。

プログラミングスクールを利用するメリットとしては知識の習得だけではなく、就職サポートまでしてくれるスクールもあるところです。転職支援サービスを利用することで未経験からの転職のハードルを下げることができます。

プログラミングスクールが提携している転職先を紹介してくれるので転職先を自分で選ぶことができませんが、転職に必要なポートフォリオの作成やITエンジニアへの転職活動の進め方など今後IT業界を目指すために知っておきたいスキルを身につけることができます。

ITエンジニアはプログラミングのスキルだけがあればいい職種ではありません。プログラミング以外に重要なスキルはコミュニケーション能力、論理的思考能力が挙げられます。

ITエンジニアの業務はパソコンに向かって一人で黙々と作業をするというイメージがあるかもしれませんが、実際は１つのプロジェクトを完成させるまでに客先やプロジェクトメンバーなど多くの人との打ち合わせを重ねていきます。

客先に対してはわかりやすい説明、相手の求めることを汲み取ること、プロジェクトメンバーに対しては円滑なコミュニケーションを取ることが必要です。特にエンジニアの中でも開発を担う場合は各方面とのコミュニケーションを円滑に取ることが出来る能力が求められます。

また、システム開発を行っていく上で論理的に商品の完成までのプロセスを考え、エラーに対して改善策を論理的に検証していく能力が必要になってきます。

ITエンジニアに未経験で転職したい！と思ったときにプログラミングの勉強を始める人が多いと思いますが、プログラミングの学習と並行して今の職場でコミュニケーション能力や論理的思考能力を磨くための仕事の仕方を意識してみましょう。

製造業で培った経験はどのように活かせるか？

ITエンジニアと製造業は一見畑違いですが、製造業で培った経験を活かすことができます。

製造業では馴染のある「なぜなぜ分析」の考え方がＩＴエンジニアとして仕事をしていく上で重要です。

「なぜなぜ分析」とはトヨタ生産方式の一環として問題が発生した際に「なぜ」を５回繰り返して真因を洗い出すために行う分析方法です。製造業では品質問題や設備故障があった際にこの「なぜなぜ分析」を使って発生した問題の真因を洗い出すことが多いですよね。

ＩＴエンジニアの仕事であるシステム開発ではシステムエラーやコーディングミスはつきものです。仕事を進めていく上で問題が発生した際に都度真因を洗い出すことができれば再発防止にも繋がります。実際にＩＴエンジニアの現場でも「なぜなぜ分析」を取り入れるケースがあるそうです。

また、製造業では多く取り入れられているＱＣサークル活動を通じて問題の解決から歯止めまで一連の流れで考えられるというのも製造業出身者の強みになります。

製造業であれば基本として身についている「真因を洗い出して再発を防止する」能力はＩＴエンジニアの業務に活かすことができます。

未経験でITエンジニアへ転職した実際の事例

未経験からＩＴエンジニアとして転職したら実際ついていくことが出来るのか気になりますよね。未経験の業界へ飛び込むのは不安が大きいです。

未経験からＩＴエンジニアに転職したところ正社員登用であれば最初は簡単なタスクから徐々にレベルアップさせてくれる会社が多いです。会社として長い目で人材を育てていくために未経験であっても正社員で登用しています。先輩社員からのフォローもうけながらＩＴエンジニアとして実務をこなしつつレベルアップしていける環境だったという方が多いです。

フリーランスでの応募や派遣であれば即戦力として採用されているのでスキルアップや教育をしてくれる機会はないかもしれません。

しかし正社員として転職活動をするのであれば、入社後に教育の機会を設けてくれるので入社してからも勉強を続けていくという意識が必要です。ＩＴエンジニアとして成長していくことが出来る環境で仕事ができます。不安に思うよりもまず入社したら何をしたいのか、どのようにＩＴエンジニアとして成長していきたいのかを考えておきましょう。

製造業から未経験でITエンジニアを目指すのであれば転職エージェントを活用しよう

未経験からＩＴエンジニアを目指すなら転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントでは転職希望者の希望を吸い上げ、キャリアカウンセリングや求人紹介、エントリーシート、面接のアドバイスまで転職のサポートをしてくれます。もちろん面接の予約や転職者の売り込みといった対企業に対してのサポートもしてくれます。

また転職エージェントによっては業界に強い専門性を兼ね備えたエージェントもあるので未経験からＩＴエンジニアへ転職する場合はＩＴ業界に強いエージェントを活用すること良いでしょう。

ＩＴ業界に特化した転職エージェントではＩＴ技術に精通しているキャリアアドバイザーが在籍しているためＩＴ業界への転職をより専門的にサポートしてもらうことができます。

未経験からの転職は業界知識も薄いのでＩＴ業界に特化した転職エージェントのサポートを受けて効率的に転職活動を行いましょう。

転職エージェントを選ぶ際に注意したい点が経験者求人しか取り扱っていないエージェントもあるということです。

ＩＴ業界は技術職でフリーランスの人も多いため転職希望者が多く特化型の転職エージェントが多く存在しています。

転職エージェントの中にはハイキャリア（経験者）専用の転職エージェントもあるので登録する前に未経験求人を取り扱っているのか確認しながらエージェント選びを進めましょう。

おすすめの転職エージェント

ＩＴ業界に強く未経験求人も取り扱っているおすすめの転職エージェントをご紹介します。

ワークポート

ワークポートはＩＴ業界の求人に強い転職エージェントです。ワークポートの強みは未経験からのキャリアチェン時に強くＩＴエンジニア未経験からの転職実績が多い点です。

転職エージェントによっては業界経験者でないと転職は厳しいと断られる場合もあるので業界未経験からの転職に強いワークポートがおすすめです。

また、ワークポートはレスポンスが早く、書類通過率も良いという口コミが多いのでスピード感をもって転職活動を行いたいかたにもおすすめします。

デメリットは求人地域が関東に集中している点です。関東圏以外で転職を希望する場合は勤務地を確認しながらワークポートを利用しましょう。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは求人の多さに定評があります。転職サポートの対応件数も多く職務経歴書の作成のフォローや電話面談などサポート体制が充実しています。

豊富な求人の中にはＩＴ業界も多数あり、非公開求人も多く扱っているのでまずは登録してみましょう。

未経験からの転職は何をどう進めたらいいのか不安になることも多いので大手の転職エージェントの活用がおすすめです。

マイナビＩＴエージェント

マイナビＩＴエージェントは大手転職エージェントマイナビが運営するＩＴに特化した転職エージェントです。

ＩＴ業界に詳しいキャリアアドバイザーが担当についてくれるので適切なサポートを受けることができます。

ＩＴ業界の保有求人数は業界トップクラス。大手企業から優良中小企業まで幅広い求人を揃えています。

求人が多い転職エージェントを活用することで企業の選択肢はもちろん勤務地の選択肢も増えるので求人数の多いエージェントに登録しておきましょう。

マイナビＩＴエージェントではＩＴ未経験者採用を行っている企業の求人も取り扱っているので、大手ならではの安心感のもとで転職活動を進めたい方におすすめです。

まとめ

未経験で製造業からＩＴエンジニアへ転職するのは簡単ではありませんが、IT業界は先端IT人材を筆頭に人材不足が続いている状況です。そのため独学やプログラミングスクールを並行してエンジニアとしての基本を身につけて転職活動をすれば未経験での転職も可能です。

製造業での経験は活かせないわけではありません。製造業では必須の「問題を深堀りして解決する力」をITエンジニアの業務に活かすことができます。未経験であっても正社員転職であればOJT等教育プログラムを組んでいる企業が多いので恐れることなくITエンジニアへの転職に挑戦してみてください。

未経験者採用案件を持っている転職エージェントを活用して効率良く転職活動を行いましょう。

sumi

ブロガー / SEOコンサル

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製造業の技術屋で5年間働いたのち、
全くの未経験からSEOコンサル会社へ転職。

窮屈な環境から思い切って転職をし、
望んだ環境を手に入れることが出来ました。

現在は製造業ではたらく人を応援するメディア
「午後11時の憂鬱」を運営しています。

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